PO37 スラ・ヴィンヤーズ レッド・ジンファンデル【Sula Vineyards】【インド・赤ワイン】

酔っぱらいのように管を捲いていると、いつの間にか酒飲みのような心持になる、坐禅をして線香一本の間我慢しているとどことなく坊主らしい気分になれる。 主人方の不利を云うと書斎からは敵の声だけ聞えて姿が見えないのと、窓からは姿が見えるだけで手が出せない事である。 しばらくすると案のごとく敵は邸内に乗り込んで来たものと覚しく、ここかもっと左の方かなどと棒でもって笹の葉を敲き廻わる音がする。 しかるにこの血液の分量は個人によってちゃんと極まっている。 流しと板の間の境にある敷居の上であって、当人はこれから歓言愉色、円転滑脱の世界に逆戻りをしようと云う間際である。 いろいろなものに利きますよ。 下から一間ばかりのところで梧桐は注文通り二叉になっているから、ここで一休息して葉裏から蝉の所在地を探偵する。 しかしよくあれだけになったようん。 あまり車夫が猿股をつけて天下の大道を我物顔に横行濶歩するのを憎らしいと思って負けん気の化物が六年間工夫して羽織と云う無用の長物を発明した。 これを称して蝉取り運動と云う。 さてイスキラスも作家であるから自然の勢禿げなくてはならん。 それだからそんなに病気をしていると殺すぞと嚇かせば臆病なる主人の事だからびりびりと悸え上がるに相違ない。 いくらじゃらしても引っ掻いても確然たる手答がない。 平生なら猪口に二杯ときめているのを、もう四杯飲んだ。