生れついてのお多角だから人情に疎いのはとうから承知の上だが、そこをうまく泣き立てて同情を起させるのが、こっちの手際である。 のみならず彼の唱道するところの説は何だか非常識で、迷亭の云う通り多少瘋癲的系統に属してもおりそうだ。 実はその鉢合の反響が人間の心に個々別々の音色を起すからである。 本人は退校になるでしょうかって、それを一番心配しているのさ やっぱり赤い状袋だろう 主人はどうかしてこの鉄扇の由来を聞いて見たいと思ったが、まさか、打ちつけに質問する訳には行かず、と云って話を途切らすのも礼に欠けると思って 次に眼を転じて真中を見ると真中には大分県が宙返りをしている。 誰が なに妙な事があるものか。 少々たちが悪いようだ。 権貴栄達の士が好んで産する所なり。 どうしたんです。 もっと大きな、もっと分別のある大僧共がそれどころじゃない、わるいいたずらをして知らん面をしていますよ。 　針作君は九拝であったが、この男は単に再拝だけである。